ヘ音記号のひとりごと

モノ多め、音多め。日々徒然なるままに生きていきたい。

秘儀。

昨日、今年(2015)のコンクールをはじめて聴きました。課題曲III、秘儀はなかなかとっつきにくい曲ではありますが、二度進行の愉しみがわかれば意外と聴きやすい、スルメのような曲かもしれません。でもこれがわかるまで結構経験も必要かもしれず、なかなか難しい選択ですよね。

本日の駄文

先週はまさに「うだるような暑さ」が続いた反面、週末はようやく暑さも落ち着いてしのぎやすい気候となりましたね。さすがに日中はエアコンが必要ですが、朝晩は窓を開け放って自然の風を取り入れる生活ができる。この程度で済んでくれると夏も気持ちがいいんですけどね。やっぱり35℃って暑いです。酷暑。

秘儀。

昨日(2015/8/9)、神奈川のコンクール県大会(大学職場一般の部)におじゃましました。都合があって全部は聞くことができなかったので個別の感想は控えさせていただきますが、なんとなく感じたのは「若い」バンドと「老練」バンドのメリハリがはっきりしてきたなぁということでしょうか。高校を卒業したての若いバンドの音は高校A編成のそれに近く、反面ベテランバンドはシブい音で聴かせる、個性がはっきりしてきたのは音楽の多様性を感じることができて好印象でした。選択肢がたくさんあれば、その分自分の好みの音を見つけやすいですからね。

私は吹奏楽にどっぷり浸かっていながら、ここ最近はコンクールバンドでは演奏していないため、この場が今年の課題曲を聞く初めての機会でした。で、聞こえてきたのが今回の課題曲III、西村朗さんの「秘儀」だったわけです。まー最初に聞いた時は「なにこれ、譜面あってるの?」という印象だったんです。最初から最後までずーっと二度進行、正直これが1日続くとなると結構辛い、たとえば中学1年生がはじめてのコンクールをこの曲やろうとすると結構トラウマになってしまうのではないか、と。

でもしばらく聞いてみると、これがまたスルメのように味わいが出てくるもので。バルトークというとちょっといいすぎですが、この「二度の愉しみ」がわかってくると曲も組み立て易く、内容がわかりやすい。でもこの境地に達するまでは結構経験も必要ではないかと思ったりもして。なかなか難しいラインではありますよね。私もその昔、バルトークで一夏過ごしたことがありましたが、その良さをわかってきたのはコンクールも終盤になってきたころだったような気がします。

こんな曲しか無いのかしら、と思ってみたら課題曲Iや課題曲IIはいわゆる「課題曲マーチ」で安心したり。でもちょっと斜に構えて曲を聞くと、「裏拍からのメロディーが多いから突っ込みやすくて、曲が創りづらそう」とか「金管を温存するためにはやっぱり課題曲IIIだったりするかしら」とか、そんな玄人肌の感想しか出てこないので、余計な詮索はやめて音楽を楽しむ一日にしなきゃ、と思った今年のコンクールでした。

2015年全日本吹奏楽コンクール 課題曲合奏クリニック [DVD]

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さすがにいまからクリニックビデオを見る先生はいないと思いますが、、、指揮者(福本さん)をガン見できるビデオも早々ないと思いますので…為参考でご紹介。毎年発売されていますので、来年度のご参考に。