ヘ音記号のひとりごと

モノ多め、音多め。日々徒然なるままに生きていきたい。

吹奏楽コンクールのトレンド

吹奏楽の大会、コンクール。いろいろな音楽の作り方がありますが、その中でも音楽の傾向の流行り廃りはありますよね。いまの流行は「奏者の個性を活かした音作り」みたいですね。

本日の駄文

昨日、外を移動する機会が多かったのですが、駅から15分歩いて仕事場へつくととめどない汗。いったん秋めいた涼しさに慣れた身には堪えますね。。。体調管理はくれぐれもお気をつけて。(早く過ごしやすい気温になって欲しい)

吹奏楽コンクールのトレンド

昨夜は飲んでました。久しぶりにプロの管楽器奏者の方とお話する機会があり、こういったときはいろいろな事を吸収できるチャンス。なかなか昨日も濃い話を聞くことができました。そんな席で、話題の一つに上がったのが「コンクール」。ご一緒した方も、コンクールの団体を指導する側になったり、コンクールの審査員をする側になったり、さまざまな立場になるそうですが、ここ数年のコンクールの音作りのトレンドも変わってきているそうです。私もこの件は感じていましたから大いに納得したので、ちらっとご紹介したいと思います。

すごーく昔は、とにかく圧倒的に個人戦の様相を呈しているコンクールが多かったような気がします。関西の某高校のように、それぞれの生徒さんがプロ級に上手く、目をつぶって聞いていても「全員がスゴイ」音楽があった時代。昔のレコードやCDを聞くとわかりますが、アラだらけ。縦の線が合っていなかったり、音程がバラバラだったり。多少の荒削りには目をつぶっても、とにかく決定的に感銘を受ける演奏が多かったような。

そこから、だんだん時代が下ってくるといわゆる「完璧」な演奏がでてきます。西関東の常連高校のような完璧な演奏。これはこれで名人芸、アラというアラが全く無い。これはこれで音楽の完成された形だと思いますが、安定して100点をとれる演奏は残念ながら、安定しすぎているがゆえに100点以上をつけることができない。現代音楽をやったら超名演になるのかもしれないけど、いわゆる普通の音楽はつまらなく感じてしまうかもしれない。

その後。中高の全国大会の場所が普門館から名古屋に移ったあたり。コンクールの審査方法も若干の変更が加えられたあたりから、いわゆる名演とよばれる演奏は「個性を楽しめる演奏」になってきているのかもしれません。

具体的には例えば、Tuttiで音を平均的に出すコラール。全員の音が平均的に出るといわゆる「没個性的」といわれる時代なんだそうです。いまのトレンドは「全部の音が聞こえる、そのなかでもとりわけこのパートをメインで聴かせたい、そんな意志を読み取れるような音楽」が市民権を得てきているようです。私、この考え方は大賛成です。ともすれば懐古主義とも思われるかもしれませんが、全員が平均的に力を発揮する時代から、個性を伸ばす時代へ。教育や社会の現場でも叫ばれれいるような社会全体のトレンドの一片が、吹奏楽というニッチな世界でもあるのかもしれませんね。

個人的には、会社勤めも一緒のような気がしますよね。個人の能力を最大限発揮できるような組織づくり、雰囲気作り。組織力を最大限に発揮できるような状態が理想ですよねぇ。