ヘ音記号のひとりごと

モノ多め、音多め。日々徒然なるままに生きていきたい。

楽器を鳴らす

数日ぶりに楽器を弾いたら、まったく楽器が鳴ってくれませんでした。弦楽器は「ハコ」を鳴らしてあげないと、楽器が鳴ってくれませんよ。

本日の駄文

東京オリンピックのバレーボール会場、横浜市が横浜アリーナでの開催に難色を示していることがニュースになっていますね。私個人としては、横浜アリーナで競技を行うこと自体は全く問題ないと思うんですが、いろいろな団体のしがらみを考えると都内での開催のほうが良いような…いろいろな大人の事情を感じますねぇ。

楽器を鳴らす

最近本当に忙しい日々が続いていたお陰で、楽器をほぼ1ヶ月ぶりに弾くことが出来ました。おかげさまで寄れる年波には勝てず、弦をおさえる左手の握力は衰えているし、腕の筋肉が悲鳴をあげて筋肉痛。小一時間練習しただけでこれだったということは、合奏だったらいったいどうなっていたんだろうとちょっと怖い感じもします。

久しぶりに触った自分の楽器。ちょっと血迷って先日楽器にドミナントを張ってしまったせいか、弓で弾くと赤ちゃんが泣いたような激しい鳴りになります。が、楽器自体は鳴らしていなかったせいでまったくなってくれない。極めて表面的な「弦」だけが鳴っている状態に陥ってしまっていたため、根気よく楽器をならすところから練習をはじめました。

コントラバスは、楽器に占める「ハコ」(胴体)の割合が非常に大きいです。擦弦楽器ですから、弦が振動して音が出るのはそのとおりなのですが、弦だけの振動ではさほど大きい音は出ません。胴体を鳴らし、弦とハコとが共鳴することで、はじめて楽器本来の音が出るのです。であるからに、しばらく眠っていた楽器はまず「鳴らす」ことが重要になってきます。基本的にはなにを弾いてもいいのですが、面倒くさければ指板の一番下、超ハイポジションをfffffくらいで数秒弾くだけでも鳴りが変わってきますよ。

こういった効果がてきめんにでるのが、吹奏楽部のコントラバス。音楽室で眠っている楽器を上手い人に数分弾いてもらうだけで、まったく違った音がでます。まさにマジック。魔法をかけたわけではなく、楽器が鳴るようになってくれるだけでカンタンな変化が味わえるんです。私も、昔Cbの師匠に楽器を弾いてもらった後の自分の楽器は、ポテンシャルが発揮されすぎて怖いくらい鳴っていたことを思い出します。

弦楽器に関しては、こういった楽器の鳴らし方はテクニックとして1つあると思います。「上手い人の楽器はいい楽器」ということよりも、「上手い人は楽器の鳴らし方をよく知っている」というほうが正解なのかもしれません。芸能人格付けチェックで「銘器」じゃないバイオリンも普通に聞けてしまうのは、そういった奏者の腕によることも忘れてはならないですよ、えぇ。(流石に私は弦楽器奏者の端くれなので、格付けチェックで不正解になったことは数回しかありませんが…)