ヘ音記号のひとりごと

モノ多め、音多め。日々徒然なるままに生きていきたい。

Cbの弦高。

弦高の異様に低いor高い楽器を弾く機会があります。どちらも過度な調整は禁物。意図的に変更する場合でも、それぞれの特性を知った上で調整しましょうね。放置されている楽器は異常な弦高のせいでまともに弾けないことがよくあります。ここを調整してもらうだけでも劇的に弾きやすくなりますよ。

本日の駄文

冬将軍がやってきているみたいですね。北海道方面では11月としては早めの大雪到来となり、札幌市内は轍ができて交通しづらい状態になってしまっているようです。除雪車が雪を掃いてくれるかどうかは、住んでいる人にとっては大問題ですからねぇ、死活問題となるような予算は削らずにしっかり仕事して欲しいものです。

Cbの弦高。

コントラバスに限らず、弦楽器には弦が張ってあり、その弦をこすることで音を鳴らします。(擦弦楽器)音程を変えるためには、右手の指先で弦を抑え、弦の長さを調整することで音を変えます。ここまではみんな知っていること。左手で弦を抑えるとき、当然ながらそれなりの握力が必要となりますが、弦を楽に抑えるために、指板と弦の空間を狭めることがあります。「弦高の調整」がそちらですね。

一般的には、指板の端っこと弦との間の空間が「小指一本はいるかどうか」くらいで判断することが多いです。小指が入らないような状態であれば「弦高が低い」、逆に小指がスカスカ入ってしまうようであれば「弦高が高い」と表現します。

弦高が低いケースのメリットとしては、前述のとおり「左手の握力をそれほど必要としないため、音程を作るのが楽になる」ケースが最大のメリットです。握力を弱くても楽器を弾きやすくするためには、他に「ナイロン弦」を使う方法もありまして、例えばピラストロのオブリガードという弦は芯材にナイロンを使っているためフィンガリングが容易になります。逆に欠点としては、楽器の音が響きにくくなること。音を鳴らすとは、弦を鳴らすことが目標ではなく、弦楽器の胴体を共鳴させることです。表面上の音が鳴っているだけで合奏体の中での存在感が無いときは、弦高を高くすることを検討してみるといいかもしれません。

弦高が高いことのメリットは、音が大きくなる(可能性が高くなる)ということです。デメリットは、とにかく左手が疲れてしまうこと。学生さんなどの成長過程にある若者に限って、弦高が異様に高い楽器を無理やり使っているケースが結構有ります。(中学校や高校で長年放置されている楽器は、何故かおしなべて弦高が異様に高くて演奏に苦労するケースが殆んどです。なんでだろう…)

調整方法は、残念ながら楽器店に持っていくことくらいしかありません。弦高を低くするには駒を削り、弦高を高くするには駒に板を貼り付けて対応してくれます。駒そのものにアジャスターがついていて自分で弦高を調整できるものもあったりしますが、通常の駒より割高だったりします。自分の好みで弦高を調整できるようであればこういったツールも有用ですが、まずはきちんと調整された楽器を使うことが上達への近道だったりします。

これから寒い冬の時期に入ります。日本海側の雪が積もるところでは「寒さとの戦い」太平洋側では「乾燥との戦い」の季節です。長期間放置された楽器は、日本の過酷な気候では駒そのものが歪んでしまっているケースも有ります。弦高に限らず、本当はそれなりの期間ごとに楽器店に診てもらうのが一番。もし楽器店が近くにない場合でも、趣味で弦楽器をやっている方とかに診ていただくだけでも劇的に弾きやすくなったりするものです。お互い気をつけましょうね。

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調整できる駒の例です。こんな感じで丸いアジャスターがついていて、グリグリと回すことで弦高の調整が自分で出来ます。★この駒を購入したところで自分で楽器への取付はほぼ不可能です!自分で調整できた場合でも、魂柱が倒れてしまうとどうしようもなくなりますので、必ず楽器店で調整していただきましょうね!★