ヘ音記号のひとりごと

モノ多め、音多め。日々徒然なるままに生きていきたい。

完璧な演奏、感性の演奏

久しぶりに聞いた、吹奏楽コンクール全国大会の演奏(のCD)。個性のぶつかり合いですが、タイプとしては2パターンに別れるような気がします。金賞まで取りきるには相当な説得力も必要で、物言うチカラが現れた演奏は、どんな個性でも「上手い!」ってなりますよね。

本日の駄文

世の中的にはすでにだいぶ寒くなってきていますね。そろそろ首都圏でもコートの出番なのですが、私がこの冬に買いたいのは「ORCIVAL」のコート。ハチさんマークがカワイイんですよねぇ。。お金が貯まってもし買えた暁には、別記事としてUPしようかと思います。無理かなぁ。

完璧な演奏、感性の演奏

先日福岡に行った際、運転手が車中の音楽を決める決まりとなりました。私のようなラジオっ子は地元FM局を流していましたが、友人が運転するターン、「眠気覚ましに吹奏楽曲を聞きたい」と。アナタも通ねぇ…と思いながら、何故か車中にあったのはとある年の全国大会金賞演奏集。いったいどこから仕入れたかはわかりませんが、コンクールから離れている私としては久しぶりに興味深く聞かせていただきました。

昔からある伝統校の演奏は、やはり上手い。かといって、新興校の演奏が決して上手くないわけではない。もはや全国大会まで抜けてくる団体はそれだけで名手揃いだったりするのです。個性の塊が集う全国大会はだからこそ、演奏の好き嫌いが別れるものだとも思います。そんな中で、私が考える「金賞を取る団体」は2つの評価のどちらかに別れることが多いです。

1つ目の演奏は、完璧な演奏。ミスなく、そつなく。ダイナミクスの付け方、下手するとビブラートのうねりの速さや幅まであわせてるんじゃないか、という演奏。友人はこういった演奏が好み。一音一音ハーモニーを作り上げていく曲作りは大変な労力がかかるかと思いますが、ハマった時の感銘度は圧倒的。現代曲で完璧な仕上がりをするときは誰も太刀打ち出来ない団体。

もう1つの演奏は、感性の演奏。音程のズレや音のタイミングが「多少」はずれているものの、歌い方が素晴らしかったり、人間味を感じたり。私はこういった演奏が好み。理論や作戦では説明できないところなんですが、説明できないからこそ、好き。想いが詰まった演奏は、音に出ます。伝わる音は、痺れます。ナマで聞くと興奮が治まらない団体。

私がまだコンクールに関わっていた10年以上前は、前者の演奏が金賞を取りやすかった気がします。が、最近の志向としては後者が好まれる話も聞きます。こればっかりはどちらが「偉い」とか「スゴイ」とかの問題ではなく、趣味嗜好の問題ですから。好きな演奏でなかったとしても、自分たちの演奏を演じきった団体が本当の「上手い」演奏なんだと思います。そんな演奏、またやってみたいなぁと感じつつ、とはいえもうひと夏を過ごすだけの体力も精神力も残っていない。トシって哀しいのねぇ。と感じましたとさ。

福岡に行ったついでに聞いた、去年の吹奏楽コンクールの金賞団体、ブリジストン久留米の火の鳥。典型的な「感性の演奏」です。多少のアラには目を瞑るも、やりたいことが手に取るようにわかる。現地で聞けたこともあり、この旅で私が一番印象に残った曲です。