ヘ音記号のひとりごと

モノ多め、音多め。日々徒然なるままに生きていきたい。

達者で暮らせよ

若い女の子から言われた「達者で暮らす」という言葉。このミスマッチと、言葉の響きが忘れられません。達者で暮らすって言葉、噛みしめるといい日本語だと思いませんか?

本日の駄文

昨日帰宅する際、ふと空を見上げると桜の花が咲いていました。あぁ、きれいだなぁ。最近ゆっくり空を見上げることも少なくなったことを実感し、そんな自分にも少し余裕がでるような生活がしたいなぁ。そう感じるバタバタの期末です。

達者で暮らせよ

今週のお題「卒業」

今週のお題が「卒業」とのことで。桜のシーズン、私がまだ学生だった頃は桜の咲く頃は入学式だったのですが、最近では卒業式=桜、のイメージがありますね。近年の卒業ソングも桜を題材にしたものが多いし。そんな卒業についてですが、いろいろな世界からも卒業をする方がいらっしゃいます。冒頭の「達者で暮らせよ」という言葉もそんな方から投げかけられた言葉です。ただ、投げかけられた相手は、当時通っていた、女の子がたくさんいるお店のご贔屓にしていたひとりです。

わたしも大人の男性ですから、楽しくお酒が飲めるお店に行くことがあります。そんなときに出会った彼女は気立てがよく、人当たりも柔らかな素直な女性でした。彼女は、「留学」という夢を叶えるためにお金を貯めていました。そんな彼女は私のお気に入りになり、しばらく通ったかなぁ。(通うと行ってもお金も無いので1ヶ月に2回行けばいい方でしたけど)。いよいよお金も貯まり、いざ留学というとき。彼女が私に別れ際に言ったセリフが「達者で暮らせよ」だったのです。

私、一瞬面食らいました。そんな若い子から、そんな昭和なワードが出てきたことにびっくりしたんです。でも年を経るにつれ、この言葉を噛み締め、私自身も好んで使うようになりました。心身の健康以上に、なんというか、うまい生き方ができる、的な意味、感じませんか?。年長者に向けては使うことが出来ませんが、退職したり異動したりする若者に向けて別れ際にかける声として、この言葉、使うことが多いです。「元気でね」はありきたりだし、「仕事頑張れ」ではつまらない。人生そのものを生き生きと、価値あるものとして暮らしてほしい、そんな意味が「達者で暮らす」という言葉自身の意味に込められていると感じたんです。

例の彼女、連絡先も聞かなかったし本当の名前もわかりません。私自身、女の子のお店に行くこともぐっと少なくなりました。ただ卒業の季節になると、きれいな桜の花とともにふと、若かった彼女を思い出します。いまはどこかでバリバリと働いているかなぁ。翻って私も、彼女に背中を見せることができるだけのかっこ良いオトナになれているだろうか。そう考えながら、今日もなんとか仕事しますか、ね。

やっぱり、「達者で暮らせよ」という言葉自体はフーテンの寅さんを思い出します。世代ですかねぇ。時代ですかねぇ。年はとりたくないものですねぇ。。。