ヘ音記号のひとりごと

モノ多め、音多め。日々徒然なるままに生きていきたい。

ひとつの音の表現方法

成人式の三連休は天気にも恵まれ、お出かけされた方も多いかと思います。この時期の風物詩は「成人式の報道、それにかこつけて悪乗りする若者、それを嘆くオトナ」という構図です。私もすでにオトナ側の人間ではありますが、若者の時しか発散できないパワーってありますから、まぁそれは若気の至りということでよいのではないかと。ただ、他人に迷惑かけちゃーいけません。そのあたりの分別がきちんとついた人こそオトナへの第一歩ですよね。とかいいながらそんなことすらできていない困った中高年もたまにいますからなんとも言えませんが…

本日はこの週末の出来事から。

ひとつの音の表現方法

週末に、ひさしぶりに楽器(St.Bass)を弾きました。今年の弾き初めです。個人練習もそこここに楽器を弾いた感覚としては、1ヶ月以上ぶりにしてはそれなりだったかと。うまく脱力して弾けた気がするときは疲れも少ないのですよね。合奏では久しぶりに指揮をしてくださる方に薫陶を受けることができました。細かい息の使い方やテンポ感を良くするためのテクニックをバンド全体で共有することができると、音がまとまるスピードが飛躍的に早くなります。

そんな中、先生が仰っていたことで印象的だったのが「学生バンドと一般バンドの違い」です。例として、下記のこと、なんとなく意味わかりますか?

  • 聞こえちゃいけないように、ゴミのように
  • 弦楽器、バイオリンのトレモロの用な感じで
  • ピアニッシモで
  • 息の量を少なくして、冷たい息で
  • 唇をしめて

これ、実は全く同じフレーズで全く同じ音をいろいろな表現方法をしているのです。が、上に行くに従って指示が抽象的になり、下のほうが具体的になります。たとえば、中学生で楽器を始めたばかりの子にいきなり「ゴミのように」とか言っても奏法がわからないため、本当にゴミみたいな音しか出ない機会がよくあります。ある程度の経験をもった先輩や先生が、奏法を教えてあげることで自分の表現力を広げることができ、結果として「ゴミのような素晴らしい音」が出るのです。学生の場合(その習熟度によっては)具体的に指示の方がうまくまとまることがあります。

しかし、コレばかりではマニュアル的な音しか出ません。音色の研究を自分で行い、数多くの練習をすることで「音の引き出し」を多く持て、状況に応じた音色を使い分けられることができるようになります。こうなると中上級者ですね。表現力をより増やすために、上のような物言いが効いてくるわけです。楽譜の音をそのまま出すわけではなく、フレーズを感じて音楽を表現することができるようになってこその音楽ですから。

今回の先生は、一般の学校から音大まで幅広く教えられている方でしたので、そのあたりの柔軟性に長けていました。で、私の所属するバンドは(幸いにも)それなりの地力は持っているので上のような表現で音がまとまり、先生は感激だったようです。クイックな反応と、それに対応出来るだけの包容力。こういった中で「音楽」を楽しめるような環境をそのまま続けていきたいなぁ、と思う今日このごろでした。

 

*おまけコーナー

譜面台を新しく用意しなければならなかったので、以前街で1,000円のものを見つけたので購入しました。が、なんと3回使っただけで壊れてしまい、すぐに買い直すハメになりました…。なんだかんだいって(多少高いし多少重いけど)信頼感のあるウィットナーがオススメです。結果的に長持ちしてお金の節約になりますよ。

ウィットナー 譜面台 961D  WITTNER MUSIC STAND 961D

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