ヘ音記号のひとりごと

モノ多め、音多め。日々徒然なるままに生きていきたい。

新日フィル 夏だ!ブラスだ?オーケストラだ!

週末に聞きに行った演奏会は、吹奏楽曲をオケでやってしまおう、という一味変わった演奏会。(この逆パターンはよく聞きますけど…)存分に楽しむことが出来ました。

本日の駄文

いよいよ今日でお盆休みも終わりですね。オリンピックと高校野球とプロ野球を眺めながらゲームする日々もいよいよ終了です。もはや社会復帰できないんじゃないかなんていう懸念もあったりして。スムーズに今週を乗り切ることがまずは「山」となりそうです。台風も直撃コースだし。

新日フィル 下野竜也プレゼンツ!音楽の魅力発見プロジェクト第3回 《夏だ!ブラスだ?オーケストラだ!》

週末、私は錦糸町におりました。墨田区在住の友人がいるのですが、彼いわく「なんだか吹奏楽モチーフの演奏会がトリフォニーであるんだけど、行かない?」プログラムをみるとなかなかに楽しそうなコンセプトの演奏会。というわけでウキウキ気分で出掛けたのでした。

  • アルメニアン・ダンスは言わずと知れた吹奏楽の名曲。今回はオケアレンジでしたが、弦楽器が登場すると音に厚みと綺麗さが加わりますね。A.SAXのsoloはVcに変わっていたりして、吹奏楽の世界の人間からするとちょっとした違和感。
  • カンタベリー・コラールはもはやズルい。弦楽合奏での演奏でしたが、こんな綺麗なまとまり具合は吹奏楽では無理。今回の一番の収穫でした。でも少しだけ思うところもあったりして。(後述)
  • 中川さんの3曲+アンコール。これは本当にお見事。中川さんの音は始めてナマでお聞きしたのですが、ジャズっぽいアレンジからクラシックの奏法まで自由自在に演奏できるその器用さと上手さに脱帽でした。指揮の下野さんもおっしゃってましたが、これは酒をいっぱい引っ掛けて聞きたい演奏でした。
  • ローマの祭りはスマートな演奏でしたでしょうか。最近、減調版しか聴いていなかったので久しぶりの現調版は曲の魅力が発揮されていて、これぞレスピーギ。演奏のまとまり具合はまずまずで、コンクール全国大会だったら銀賞レベルでしょうか。(→何様のつもりじゃ私…)
  • アンコールは、普段アンコールに参加しない楽器たちということでPer+Banda(Tp3本)+Organの贅沢なアンサンブルでした。タイコは今回10人でしたが、メロディーを叩いていた高田さんのシロフォンの音がバシバシ飛んでくることといったら。いい演奏を聞かせていただきました。

今回の演奏会は、ただでさえ3,000円という安値でしたが、墨田区在住の方だと半額(1,500円!)という破格の値段でプロオケを聞くことが出来ました。先日から調性感を気にしながら聞くことが多いのですが、カンタベリー・コラール(Des-dur)は弦楽器にするとちょっと暗い調かなぁ、と感じました。やっぱりシャープ系の明るい調がオケには似合うな、と。

また、吹奏楽で演奏するからこそ、沢山の楽器の調和が素晴らしい曲なんだな、と感じました。カンタベリー・コラールはずるすぎるくらいに完璧だったのですが、吹奏楽で完璧に合わせたカンタベリー・コラールの方が感銘度は高い演奏になるのかな、と。プロ弦の演奏だったから100点満点の演奏ではあるのですが、アマチュアの熱意のある完璧な演奏は100点を超える演奏が聴ける魅力がある、そう感じました。(プロがダメというわけではなく、プロはプロの、アマはアマの良さがあるという意味で)

今回のプロオケの演奏会も、いろいろな気付きがあって非常に楽しかったです。やはりたまにはプロも聴かないと、自分の中の感性が維持できないなぁ。いい機会となりました。この企画、来年も実施するそうで、お盆時期に東京にいることができればまた再訪させていただければと考えています。

A.リード(中原達彦編):アルメニアン・ダンス パート1(管弦楽版)

J.ヴァン・デル・ロースト(中原達彦編):カンタベリー・コラール(弦楽合奏版)

山下康介:NHK連続テレビ小説「瞳」〜メインテーマ

シャーマン:映画「メリーポピンズ」チムチムチェリー

モンティ:チャルダッシュ

(En)サマータイム(中川さんsolo)

レスピーギ:ローマの祭り

(En)お祭りマンボ(Per+Banda+Organ)