ヘ音記号のひとりごと

モノ多め、音多め。日々徒然なるままに生きていきたい。

スフィア 10s

スフィアの最新アルバム、10s。なかなか難しいアルバムですが、聞けば聞くほど味が出るスルメのようなアルバム。中でも11曲目がとても好き。彼女たちの成長の証だと思うのです。 

本日の駄文

連休明けの休日、いかがお過ごしだったでしょうか。私は、なんと2日とも体調不良。あさからずっと寝て寝て過ごしてしまいました。まったく動かずに過ごしてしまったおかげで、なんとも今週の活動ができるのかどうか怪しいところであります。いやー、10連休の破壊力たるや。怖いわぁ。

スフィア 10s

先週はベテラン声優アイドルユニット、スフィアの10周年記念アルバム「10s」が発売になりました。このアルバムの短評をしてみたいと思います。多分に音楽的な趣味が入りますので、その点はご容赦を。

私、このアルバムを最初に聞いたとき、びっくりしました。音楽的に結構難しいところをやっています。アニメソングって単純明快、わかりやすいことが根底(コンセプト)としてあると思うんです。でないと、まず歌を覚えてもらえない。記憶に残ってなんぼというのが私の印象。でも今回のアルバムは違う。特に、最初の曲、「Music Power→!!!!」って本当に難しい。節回しだって玄人好みだし、それ以上にハーモニーも6度とか7度とか大変むずかしい。それをものにして歌っている彼女たちの準備万端さも垣間見れるアルバムと言えばそれまでだし、聴き込んでいくファン層に期待するといえばそれもそうだけれど…。ずいぶんチャレンジングなことをしたなぁ、という印象です。

4曲目~7曲目までは彼女たちのそれぞれをフューチャーした曲。戸松さんは聞いていて楽しい、寿さんはバンドサウンドが心地よい。豊崎さんはあったかい、高垣さんはピアノの旋律をモチーフにしたクラシック調。スフィアのライブに行くと、彼女たち4人のソロコーナーがあるのですが、それをアルバムの中でも回したような楽しい個性のぶつかり合い。このコンセプト、好き。

8曲目はJAM Projectからの提供された曲、9曲目は激しく、10曲目はワチャワチャSong。私が白眉だと感じたのは11曲目の「Future Is Now!」。このアルバムの中で一番過去からのスフィアの流れをくむ楽曲で、いまの4人を表しているんじゃないかと思うんです。サビのスフィア的コード展開も伝統的だし、シンセと絡むギターソロだって従来どおりのプロトコルを踏んでいるし。そんな枠組みの中で、彼女たちが今を生きていることを表す歌に、オジサン、感動。曲ラストの4人のフェイクには若干泣けてきてしまいました。その流れで12曲目の「Endless Anniversary」はズルい。曲の流れの上手さを感じます。

振り返ると。最初にも書いたとおり、このアルバムは最初にスフィアを触れる方には多少とっつきにくいかもしれません。(そういった方には、SPHEREというベストアルバムがおすすめです)が、過去に彼女たちの曲を聞いてきた方にはスルメのように味が出るアルバムになるはず。私も、今後秋に行われるであろう彼女たちのツアーのために、これから聴き込んでいきたいと思いまーす。(特に、1曲目を味わい尽くすにはもう少し時間がかかりそうです)