ヘ音記号のひとりごと

モノ多め、音多め。日々徒然なるままに生きていきたい。

イヤホン(39)kz AS10

多BAなのに、低価格。kzのイヤホンはBA機の典型ともいえる性格を持ちながら、リーズナブルな価格で多BA入門にはすぐれた1本です。濃厚な音楽体験は、病みつきになっちゃうかもしれませんよ。

本日の駄文

一昨日の御飯はカレー。いつものように3日くらいはカレーで通そうとたっぷりの量をつくったはいいものの、昨日カレーを食べたら微妙に味が変…。どうやらやっちまったらしい。おかげでおなかの調子もいまいち。まだ冷蔵庫保管しなきゃだめだったかぁ…。じゃがいもたくさん入れたのがまずかったかなぁ。

イヤホン(39)kz AS10

先日Bluetoothイヤホン、RHA MA650 Wireless Bluetoothを購入してから。久しぶりに音楽を聞くのが楽しい自分がおります。Bluetoothでもここまでの表現力があるんだ、という感銘を受けたという点では非常に満足しているのですが、「じゃ、有線イヤホンだったらもっと素敵な経験ができるんじゃ…」と考えてしまった私。久しぶりにイヤホン沼にはまっていろいろなイヤホンを物色していたのでした。

しかし。家電量販店でいろいろなものを試聴するのは楽しいのですが、購入までには至りません。なかなかコストパフォーマンスに優れる価格帯で満足の行く一本がなく…。そこで私、考えました。中華イヤホンだったら抜群のコスパを発揮してくれるのではないかと。そこで目をつけたのが、中華メーカー「kz」のイヤホンというわけです。

このメーカー自体はイヤホンづくりには結構実績があり、ハイブリッドイヤホンを数多く作っているようです。私が今回試したのは、片側5BA(!!!!!!)という化物イヤホン、AS10。Amazonで8,000円で購入したのは割と痛い出費でしたが…しかし。なかなかどうしてこのイヤホン、気に入りました。というわけで、恒例レビューです。

  • ハウジングは大きめ。しかし私の耳にはジャストフィット。詳細後述。
  • イヤーピースは小さめ。ただし、ノズル自体は太めなので要注意。イヤピを変えることで、より音の変化が味わえそうな雰囲気。
  • 音域は弱ドンシャリ。BAにしては低音域が強めなのは多BAならではの恩恵か、kzというメーカーの個性か?
  • ケーブルのタッチノイズは少なめ。リケーブルでも音の変化が楽しめそう。
  • 遮音性は高い。
  • 音量。非常にとりやすい。ただし、駆動力高めのDAPを接続したほうがイヤホンのポテンシャルを発揮できます。
  • 音場。広めのスタジオといった感じかなぁ。
  • 精細感。BAならではの精細感で、高音域から中音域、低音域までまんべんなく聴くことが出来ます。詳細後述。

まず、ハウジングに関してです。AS10は他のイヤホンと比較してそのハウジングの大きさが特徴的です。これは多BAを積んでいるため致し方ないのですが…その大きさはわりと大きめ。百聞は一見にしかず、というわけで久しぶりに写真撮影。

10円玉と比較すると、その大きさは一目瞭然。わりと大きいハウジング、わりと太いノズル。しかしながら、わたしの耳にはピッタリとジャストフィットしてくれました。装用感は良い方なのかもしれません。遮音性も良いですね。クールな印象の緑色はハウジングを選んで、私、正解。

いちばん驚いたのは、その表現力。多BAならではの色彩感の豊かさをゴリゴリに押し付けてくるような、油絵を観ているような、そんな濃厚な音楽を味わうことが出来ます。このイヤホンの美点にして、欠点でしょうか。最近聞いていた音楽が、まるで水彩画の上澄みみたいな表現のMA650だったものですから、その振り幅が広くって…自分でも心地よい、力強い表現力を楽しむことが出来ました。

色彩豊かなこと。これはいろいろな意味で良くも悪しくもです。良い部分、すべての音が聞こえてくるのが「いい音楽」であることは間違いありません。ただ、長く聴くと疲れてしまうこともまた、真なりです。長時間聞き流すような、BGM目的には向いていない、けれど、音楽に浸りたいときには最高の相棒となってくれると思います。

多BA機、しかも5BA機を、この値段で入手できる喜び。これがこのイヤホンの一番のセールスポイントだと思います。もしこの傾向が気に入れば、Shure535 LTDなんかの沼へどうぞどうぞ。逆にすっきり系をご所望ならば、私が利用しているようなFinal E4000なんかいかがでしょう?もしご自分のイヤホンの進むべき道に迷ってしまったら、いちどこういった火遊びしてみるのも楽しいかもしれません。でも、このイヤホンだったら、複数本持っているなか、視聴が楽しみな1本になることは保証します。芸術の秋、こんなイヤホンで秋の夜長を過ごしてみるのはいかがでしょうか?