ヘ音記号のひとりごと

モノ多め、音多め。日々徒然なるままに生きていきたい。

闘痔の話(2)

痔瘻。痔の中でも最強の痛み。その洗礼を浴びた私。思い出しただけで、二度とあんなコトされたくありません。早めの治療、ゼッタイです。

本日の駄文

大坂なおみ選手、やりましたね。あのセリーナ・ウィリアムズ選手を破っての全米オープンテニス制覇というのは、すごい。あまりテニスに詳しいわけではありませんが、最近の辛い天災が続いた国内にとって嬉しいニュース。おめでとうございます!

闘痔の話(2)

前回は、診察を受けるまでのこころの葛藤を描きました)

肛門科に立ち寄り、診察を受けた私。診察結果は「いぼ痔。それと痔瘻もあるねぇ。どこかで手術しないと完治はできないから、早めに手術の日程決めたほうがいいかもねぇ。」そ、そんなぁ。。。痔は痔でも、初めて聞いた「ジロー」という言葉。言葉の響きも、どことなく「二郎系ラーメン」を想像してしまいなかなかにハードな印象ですが、手術しか完治する方法はない、という言葉もなかなかにショックを受けました。

とはいえ。手術にかかる費用(約15~20万弱)をすぐに捻出できるはずもなく、それ以上に手術期間中に会社を休むことになる(約一週間)ことがなかなかハードルが高く、なんとなく1ヶ月おきの通院でそれなりにごまかしていた私。でもそんな悠長なことには事態は収まらなかったのです。

ある日の会社にて。朝からどうも重だるい体調だった私。「風邪気味かなぁ」なーんてのんびり構えておりましたが、午後辺りからひどい倦怠感。とにかくダルさが半端ない。そして、会社の事務イスに座っているのがちょっと違和感を感じるようになってきました。触ってみると、どうも肛門のあたりが水ぶくれのようなものができているのに気が付きました。おしりがムズムズする。座っているのもこそばゆい。しかも、なんかダルい。(このときは、この倦怠感は風邪だと思いこんでいました。原因がおけつだなんてつゆ知らず…)

すぐに頼りの肛門科に見てもらおう。会社を定時退社(17時)し、なんとか行きつけの最寄りの肛門科にたどりついたものの、ついた時間は18時。肛門科の診療受付終了時刻は、17時45分。ダメ元で「今から診てもらえませんか…」と言ってみたものの、「もう受付終わっているので…」と袖にされてしまった私。ここで粘っておけばよかった。これが苦闘の一夜の始まりでした。

私、風邪をひいてもめったに食欲が落ちることがないのですが、この日はなにも食べる気にならず。(もちろんアルコールも飲む気にならず)さらに、おしりの痛さはまともに歩けないくらいの痛さにまで発展していました。電車のイスに座ろうとも違和感があってダメ。文字通り、生まれたてのヒヨコみたいなよちよち歩きで命からがら家に帰ってきました。熱、39.5度。熱冷ましを飲んで寝ようとするのですが、発汗がひどく眠れない一夜を過ごしました。寝返りもろくにうてません。なんせ、おしりには爆弾抱えてるんですから。痛くて眠れないのです。

翌朝。肛門科が診療始まるのは9時。その時間がくる30分以上前には肛門科の入口で待っている自分がおりました。なんとか早く診てもらいたい。このけだるい感じをどうにかしてほしい。顛末を受付の看護師さんに話すと、事情を察してくれて診察の順番をちょっとだけ早く割り込ませてくれました。あぁ、どうにかなるのか。先生とようやく、ようやくご対面です。

「なんでこんなふうになるまでほっといたの?こういうときはとにかく病院にくるんだよ?」先生、私夕方に追い返されたんですけど…なんていう気持ちが喉の奥まででかかってるけど、言えない。とにかくこのおしりの禍々しい出来物をどうにかしてほしい。その一心で「ぉ、ぉ願いします…」消え入るように嘆願する自分。「じゃ、麻酔かけますから。歯医者の麻酔と一緒で、ちょっと痛いから我慢してくださいね~」はい。わかりました。次の瞬間。

ギャ~。

おじさん、診察台の上で本気で叫びました。気がつけば、看護師さん3人がかりで自分をベッドに押さえつけています。「そんなに叫ぶと、外にいる患者さんまで聞こえちゃいますよ=」いやまじ痛いんだって。人生生きてきた中で一番痛い。よく考えれば、おしりが腫れているところに針を刺すんですから、そりゃー痛い。この痛みだけは人生生きてきた中で一番痛いでしょう。たぶん。

本気で暴れているおじさんを傍目に、お医者様は手慣れた手付きで患部を切開し、膿を出し、消毒してくれました。「消毒するので、また今度きてくださいね~」なんていう頃には、あんなに痛く、あんなに忌々しく、あんなにだるい重々しさが嘘のように体調回復していました。これこそが痔瘻の本当の怖さ。膿を出すときの痛み。いまブログを打っているだけで、思い出しただけで、身の毛がよだつほどです。これに比べれば、手術なんてどってことない。こうなる前に、本当に、本当に、痔瘻になったら、早期の根治手術を受けたほうが良いです。根っからのマゾ気質の方でもおすすめしません。本当に。

というわけで、次回に続きます。