中島愛さんのカバーアルバム、「ラブリー・タイム・トラベル」。中でも「雨にキッスの花束を」は心打ち抜かれる出来。是非一度聞いてみて!(切実)
本日の駄文
以前使っていたリングノートを廃棄するため、リングノートのリングを外す作業をひたすら行っておりました。結構骨が折れましたが、ドライバーを使ってリングをこじ開けるのが快感になっていたりして。
中島愛「ラブリー・タイム・トラベル」
火曜日。殊の外早く会社から帰宅する道すがら。いつものようにラジオをつけてみると、TBSラジオでは「アフター6ジャンクション」、通称アト6が放送されておりました。ライムスターの宇多丸さんと、パートナーは3月でTBSを退社する宇垣アナ。この番組も始まった当初はどうなることかと思っていましたが、いまでは各曜日ごとの色が出て、こなれてきたのでかなり聞きやすい番組になりました。
そんな番組を聞きすすめて行くと…6時30分からのカルチャーコーナーのゲストが、私の大好きな声優・歌手の中島愛さんではないですか!こんな偶然もあるんだなぁと思いラジオを聞いていると、彼女のコアな趣味である「中古レコード店漁り」(英語ではdiggerというんだそうです)を熱烈に語っていました。かわいいのに、相変わらず濃いオタクなんだよなぁとちょっとうれしくなったり。
前置きが大分長くなってしまいましたが、今回紹介したいのはそんな彼女のカバーアルバムである「ラブリー・タイム・トラベル」です。彼女のアルバムは発売日から聞いていますが、そんな中でもこのアルバムの出来、かなり最高です。彼女の昭和アイドルに対する造詣の深さから、いつかはこういったカバーを出してくれれば…という私の思いが通じたのでしょうか。
そんなアルバム。曲も名曲揃いです。河合その子「青いスタスィオン」、CoCo「無言のファルセット」など懐かしい名曲がズラリ。今回のアルバムのメイン曲である、松田聖子「Kimono Beat」もとっても良い仕上がり、かつツボな選曲ですが、私が激烈にプッシュしたいのは、今井美樹「雨にキッスの花束を」です。この曲、ぜひ一度聞いてほしい。
元曲はアニメ「Yawara!」でお馴染みでしたね。作曲クレジットを見返してみると、KANちゃん。そう、「愛は勝つ」でお馴染みのKANちゃんです。一発屋として認知されているKANちゃんですが、実はかなりのヒットメーカーだと私は思っています。耳に残るリフと、まるでラスクのようにかる~いJ-POPの名曲を多く世に出しています。この「雨にキッスの花束を」も、原曲ではアウトロのリフが印象的な作りですが…
今回の編曲は、あのハウスの貴公子と名高いラスマス・フェイバーさん。私がまめぐにハマるきっかけにもなった「Try Unite!」の作曲としてもお馴染みです。「雨にキッスの花束を」は完璧な90年代J-POPですが、これが上質な現代のフレンチ・ポップに仕上がっています。曲中の踊るピアノ、リフはラスマスさんコード進行でとんでもなくおしゃれ。バックハーモニーやアウトロの消え入るピアノはまさに彼の真骨頂。曲中のまめぐのセリフも相まって、心打ち抜かれる一曲です。
Amazonではいつものように曲の試聴もできますし、youtubeでも全曲試聴ができます。思わず昭和にタイムスリップしたかのような懐かしい感じと、現代版にアップデートされているおしゃれな感じ、双方を併せ持ったアルバムに仕上がっています。まず聞いて!(切実)