ヘ音記号のひとりごと

モノ多め、音多め。日々徒然なるままに生きていきたい。

自作NASの2023年版。自宅サーバー構築術。

自分で作るNAS(お手軽版)、2023年度更新です。以前ご紹介した記事より、よりライトに初心者でも簡単な方法が記事になっていたので、その紹介&自分でも作ってみた、です。冬休みの自由研究にぜひどうぞ。

本日の駄文

今日は当初の予報から変わって雨ですね。夜外出予定があるのですが、気温は17℃っていったい…いま12月でしょ…うーん、こりゃー体調崩すわ…。

自作NASの2023年版。自宅サーバー構築術。

以前、自作NASの話を取り上げたことがありました。ありがたいことに結構たくさんの方にご覧いただいています。

hamabasso.hateblo.jp

hamabasso.hateblo.jp

今回は、そのバージョンアップ版。2023年12月、こんな記事を見つけました。

internet.watch.impress.co.jp

この記事を発見し、「うぉ、面白そう!」と思い立ったのが今朝の話。なぜか手元には材料も全部あることだし、いざ作ってみようと思い立ったのでした。

メリットとデメリット

この自宅サーバを作るメリットは、以下のとおりです。

  • 初期投資額が安価(1TBだったら30,000円でお釣りが来る)
  • さほどLinuxに詳しくなくても大丈夫(構築するときはちょっと大変かもしれませんが、運用に入ればWebベースなので安心)
  • 超小型(ミニPCのみの場合)
  • 必要なのは電源のみ
  • もし利用しなくても潰しがきく(N100はそれなりに優秀なCPU。ゲームは無理だけど)
  • ファイルサーバ、超便利!
  • 自作の優越感!

反対に、デメリットは以下のとおりです。

  • すごくたくさん容量を溜め込むのには向いてない(だったらHDDの方が良い)
  • PCを1台しか持っていない人への恩恵は乏しい
  • プライベートクラウド組むようなバリバリのチューニングはめんどくさい(ここまでやるんだったら最初からQNAPやSynology買いましょう)
  • 対障害性はそこまで高くない(不安ならRAID組める機材買いましょう)

さて、ここまで読んで「なにそれ、気になる!」紳士淑女のみなさま、自分へのクリスマスプレゼントや、お正月の自由研究にいかがでしょうか?

材料(ミニPC)

記事でも触れていましたが、N100というIntel製CPUは本当に優秀です。値段の割に比較的処理性能が高い。Webサーフィンやyoutubeくらいしか見ないひとにはこれで十分の性能です。だので、これを買っとけば間違いない!はず。

ポイントとしては、ものすごい小さなミニPCだと、拡張性がなかったりします。手のひらサイズ、理想は2.5インチSSDやM.2 SSDが増設できる機体が良いですね。(もしファイルサーバとして利用するだけであれば、もっと基本性能落としても良いかも。いまどきお払い箱のN4000シリーズとか、結構安くAmazonで手配できます)

記事で紹介されていた、GMKtec。素性は良いのですが、ファイルサーバ用途としてはちょっと格納されているSSDが少なめなのが気にかかります。

NIPOGIのこんな感じの製品なら、2.5インチSSD増設できてとてもいい感じ。

材料(SSD(必要に応じて)や外付けHDD(必要に応じて))

増設用のSSD、外付けのHDD等、くっつけることができればファイルサーバとしての活用の幅が広がります。できれば、内蔵スペースに増設して、それ単体で起動できるような環境が良いと思います。電源(と、無線LANが通じる環境)さえあれば、手軽に家庭内サーバを立てられちゃうのは、やっぱりすごく強い。

NVMeのSSDだと、いまだとKIOXIAかなぁ。値段と信頼性のバランスが一番取れていて、手に取りやすい価格帯ながらも怪しさは少ないのが優秀。SN770おすすめしたいけど、やっぱちょっと高いのがネックですよねぇ。

上記M.2はいずれも「NVMe」です。NIPOGIのM.2 SSDは「SATA」ですので、NIPOGI機でM.2を換装するのであれば…そうねぇ、信頼性ならWD Blue、安さならHanyeでしょうか…

2.5インチSSDだと、Hanye。youtubeで知り私も使ってみてますが、いまのところ順調に使えています。なかなか良い感じ。

材料(USBメモリ)

Ubuntuインストール用のUSBメモリ。たぶんどのご家庭にも転がっているであろうUSBメモリを使えばOKです。もしお持ちでない場合は32GB(USB3.0)とか用意していただければ。(わたし、大掃除してたら5個くらい出てきました…)

動かすまでの一苦労

前述のInternetWatchの記事では、構築は結構さらっと書いてあります。たしかに書いてあるとおりなのですが、おさらいとつまづきやすいポイントをいくつか。

  1. Ubuntu Desktopのダウンロード。これは簡単。
  2. Ubuntuインストール用のUSBメモリ作成。これも比較的簡単。USBへのイメージ書き込みは、有名どころだとLufusとかつかってもいいですね。
  3. ミニPCにUbuntuのインストール。BIOS(いまはUEFIか)の起動順番をUSBドライブへ変更して起動、あとは「はいはい」すすめていくだけ。
  4. Wi-Fiへの接続。これは先にやっておいたほうが良いです。つまる所はあまりないのでは?
    私はここでPアドレスを固定しておきました。IPアドレスとデフォルトゲートウェイ設定までやらないとダメだったことをすっかり失念しており、繋がらない…と悩んだ1時間があったのは内緒です。
  5. ターミナル(メニューの中の「端末」)を起動し、呪文を打ち込みます。これで、あとは再起動してあげれば万事OK。
    「 wget -qO- https://get.casaos.io | sudo bash 」
  6. 再起動後、PCを起動して、外部から先ほど決めた固定IPを叩いてあげればブラウザ上からの管理ができるようになります。
動かしてみて

以前ご紹介した自作NASも、それなりにわかりやすい構成でしたが、ちょっとしたとっつきにくさもあったのは事実ありました。よりNAS向けにチューニングされているといった趣があり、中級者以上は「やれること」が多くて良いばっかりなんですが、初心者向けとなると少々敷居が高いと言うか。

その点、このCasaOSは「初級者に優しい」と言えるでしょう。Webのアイコンもわかりやすいし、直感的。Docker的にアプリをインストールして機能を増やしていくのも、まるでSynologyみたいでいい感じ。もしこれで満足できなければ、当然Synology等のNAS専用機デビューするのもよし、自宅サーバを極めるべくLinuxを勉強するもよし。

私は、とりあえず入れたAppとしては

  • AdGuard Home(広告やトラッカー防止)
  • handbrake(映像のエンコード)
  • JDownloader2(ダウンローダー)
  • Pi-hole(広告防止、AdGuard Homeともかぶるけど様子見で)
  • PyLoad(ダウンローダー、こちらも様子見で)

くらいでしょうか。でも結果Dockerなので、活躍の幅は広そうですね。

今日のところはこんな感じです。結構楽しいし、設置もお手軽。(キーボードやマウス、画面はセットアップ時だけ繋いであげれば、あとはすべて外してしまってOKです)冬休みの自由研究に、ぜひいかがでしょうか?