ヘ音記号のひとりごと

モノ多め、音多め。日々徒然なるままに生きていきたい。

たった1日でクルマを買うことの怖さ

最近やらかした、人生で最大の失敗です。あとにも先にもおそらく最大の失敗。皆様にはこういったことが無いように、反面教師として読んでいただきたいです。

本日の駄文

ここ最近、とてもいたたまれない心持ちです。どうもなんだか気持ちが晴れない。理由はわかっています。大後悔というわけではないのですが、なんというか「やっちまった」感が激しくて…。

たった1日でクルマを買うことの怖さ

プライベートでは多分誰にも言えないので、こちらで心境を吐露したいと思います。テーマは「如何にして私は数時間でクルマの買い替えを決意したか」です。

経緯

5月のある晴れた日曜日。私は冷やかし半分でスバルのディーラーを訪れました。家から割と離れたところにあるそのディーラーは、たまたま自分が気になるレヴォーグに試乗ができる、その1点で選んだところです。その時は、むしろ私の本命は「レイバック」でした。レヴォーグの派生車種で、乗り味もマイルドなYoutube上の評判。レヴォーグはVM型(いっこ前の型式)が割と硬いという評判を聞いていた私、レヴォーグよりもレイバックが本命だったのでした。

いざ試乗してみます。担当の営業さんはまずレイバックを試乗させてくれました。私の印象は「コレジャナイ」。たしかに背が高くなってオールシーズンタイヤを履いているからかもしれませんが、ふわふわしている感じがしました。これだったら別にPASSかな、と思い、連続してレヴォーグに。このレヴォーグは、走り出した瞬間から「わりといい感じ」でした。ちょっと硬めの味付けではあるけれど、あまり気にならない。なんなら現在の愛車、MAZDA3の18インチ履いていたときのほうがガッチガチだったと思います。気になっていたのはクルマの全長、4500mmを超えるクルマは正直敬遠していたのですが、4750mmくらいのレヴォーグ、思ったよりも運転しやすかったんです。これなら普通に使えるな、という感覚を持ちました。

試乗のあとは、お待ちかねお見積りのお時間です。別にこのときは買い替えるつもりまったくなかったので、今の愛車MAZDA3の下取りも一緒に計算してもらっています。その時出てきた金額は、オプションそれなりに込みでまずまずいい値段。乗り出し450万円といったところです。まぁ、そうなるよね。そんなお金ないので、まずは席を立とうと思いました。「もっといい条件じゃないと検討できないので、それこそ新古車とかセールのタイミングで、なにか良い条件が出せるときにまたお願いしますね」といって切り上げようとしました。

「スバルは値引きしないっていいますけど」担当氏は続けます。「駆け引きとかしないので、いまのベストプライスを提示させてください!」そういって裏に戻って約5分。出てきた額は…やっぱり渋い。でもちょっと心は動きました。営業氏は裏表なさそうだし、たぶん彼が発言するのであれば本当だろう。そう思って、何も知らない私はその場の流れだけで契約という形になったのでした。

問題点の整理

なぜわたしがこんなに今現在いたたまれないのか。それはひとえに交渉プロセスにあります。自分は、自分の好きなものを手に入れたいと強く思います。高い買い物であればあるほど、いろいろ下調べして、十分自分を納得させて購入しています。相手と交渉し、1円でも安く手に入れたい。それは400万円のクルマだろうが400円のガジェットだろうが一緒です。他のクルマと比較したのか。他店と相見積もりはとったのか。資金の捻出の目処はついたのか。向こう5年のクルマを運転する自分の状況はきちんとイメージできたのか。そこまで考えて判を押したいのです。

今回はそのすべてのプロセスをぶっ飛ばしています。競合他車は、強いて挙げればカローラツーリングですが、まず車格がちがいます。外車は最初から眼中になかったのでまずこれは良しとしても。今回は他店から相見積もりとか取っていません。市場の価格調査もできていなければ、中古車市場もあまりリサーチできてません。なにより、こんなクルマ買うつもりで来ていないので、乗り出し450万円のクルマをいったいどうやって支払うんでしょう。自分の全財産はたいてもそんなお金でてこないのに。

…最近こころの調子がいまいちだったので、浪費しがちになっていた状況は否めません。また、毎月のガジェット購入も不用品のヤフオク活用でなんとか自転車操業できていたので「たぶん大丈夫」と思ったのでしょう。まるでPC1台買うような感覚で、クルマ1台お買い上げしたのでした。注文書にサインをしたときは、なんだかまだ夢見心地の自分がいました。

後悔の始まり

自宅に返ってくるまで、自分は夢見心地でした。あぁ、あの車を自分でも帰るときがきたんだ、嬉しいなぁ。漠然と考えていましたが、ふと我に返ってPCの前に座ると、自分の全財産のなさを再確認します。あれっ、こんなに貯金少なかったっけ?全財産出してもクルマなんかとても変えないじゃん。そもそもMAZDA3は10年乗るつもりで装備満載したのにあんな値段で下取り出してよかったの?この金額払うのに、明日からどうやって生活するんだっけ?いろいろ後悔しか出てこない私の頭。結果、殆ど寝れずに翌朝を迎えました。(AppleWatchは睡眠を計測してくれなかったので、たぶんほんとに寝れてない)

一番公開したのは、ディーラーの営業氏の売り文句。「スバルはセールなんかしない」なんて嘘っぱちで、値引きがし易いディーラーは他県では普通にあるようです。さらに、私が丹精込めて乗っていたMAZDA3の下取り額もびっくりするくらい安い。目に見えない部分までカスタマイズ結構しているのに、がっかりする査定額となってしまっていました。この時点で数十万円の損、確定です。

中古車市場でも普通に新古車も見つけることはできるし、総支払額を抑える工夫だってできたと思います。そういった「知識」を味方につけなかった私のなんと弱いことか。この買い物は、自分の中で「一生失敗した最大の買い物」として深く刻まれるでしょう。アガリのクルマで500万以上のクルマを血迷って買うかも知れませんが…絶対ない。退職金だってそんなにもらえないイチ ヒラ社員が思い切るには、相当の踏ん切りがないとダメな橋だったと思うのです。いっときのノリだけでサインするなんて、ホント、大後悔。いかに営業氏が手練れだったとしても、もっと冷静になるべきだったです。

念のため。レヴォーグに罪はないです。私が試乗したクルマの中で、おそらく最高にいい車のひとつだと思います。(故障しない前提ですが)私が乗っていたゴルフヴァリアント6や7に匹敵するくらい、いやそれ以上に今の時代、今の自分にあったクルマだと思うのです。一日でサインさせるくらいの強烈な個性をもった車であったことに間違いはないでしょう。おそらく。

今後。

いくらレヴォーグがいい車だったとしても、さすがにちょっとこれは人生最大の悪手です。今後数年レベルで自分の行動を強く制限せざるを得ない状態になりました。自分ができることは、こういった間違いを起こさないように皆様にお伝えすること、と思いこのBlogを書いています。ノリと勢いで生きられるトシではないのに、この体たらく。まったく自分が恥ずかしいです。車選びは、特に慎重に…。